薬湯の種類について

by 日本の薬湯 0

薬湯の種類について

日本でははるか昔から、湯治の目的に入浴されているものが薬湯と呼ばれるものです。どのようなものなのかと言うと、漢方などといった生薬や薬剤などを入れたお風呂、温泉などのことが挙げられます。本来は体の不調を整えるためのお風呂ですが、血行促進や湯冷めをしないなどの効果が期待できるとして、若い世代から高齢者まで、男女を問わず様々な人たちに愛されています。様々な種類のものがありますが、生薬や薬品などが挙げられます。生薬で言えば漢方薬でも馴染みのあるドクダミやよもぎ、ハッカなどが挙げられます。草花や薬草などが主な成分と言えるでしょう。植物が本来持っている精油の成分や生薬の持つ様々な効果が期待できます。薬品にあげられるものとしては、重炭酸ナトリウムや硫化物などが使われます。重曹をお湯に入れることにより、じわじわとした温浴効果を得られるため、その他のものと一緒に加えられることが多く見られます。泥風呂やスチーム・ルーム、サウナバスなど、種類も豊富です。

この薬湯が日本に伝わったのは飛鳥時代のことで、中国から伝わりました。仏教と一緒に中国の薬草による両方が伝わり、それを元にしていう治療方が生み出されたのです。そこから人々の日常に馴染み、日本では日本三大薬湯として群馬県の草津温泉や兵庫の有馬、新潟の松之山が反映し、現在でも多くの観光客が訪れています。

一般的に保温や保湿、発汗や美肌などの作用が期待できます。その他にもヒーリングやセラピー、発汗もやしもやけ、肩こりや腰痛などの緩和も期待でき、体の様々な不調を整えることが期待できます。とはいえ生薬由来の薬湯の科学的な根拠が証明されているわけではありません。多くの物質や成分がにじみ出ていることから、それら全ての一つ一つを証明することは難しいのです。とはいえ生姜やニンニクは体を温める効果があるとされ、これらを使ったものの場合には、冷え性や生理痛の緩和などの効能が明記されることもあります。漢方薬と同じように様々な症状に合わせて入浴することにより、植物が本来持っている成分や精油の力などにより、身体の治癒力が高まります。その一方で薬品を使ったものであれば、科学的な根拠のある効能が期待できることもあります。入浴する際には、どのような成分が含まれていて、どのような効能が期待できるのかをしっかりと確認し、適切なお湯につかりたいところです。まずは日本三大薬湯に当たる草津や有馬、松之山などで実感してみると良いでしょう。じっくりと浸かることにより、自然治癒を高める効果が期待できます。